ハイ レベル パネル ディスカッション「気候変動対策の実施」

27.10.2021 21:08

27.10.2021

尊敬する議長、

ご来場の皆様!

タジキスタンは、国土の93%が山地で占められており、その難しい地理的条件から、気候変動に対して世界で最も脆弱な国の一つである。

我が国の氷河は急速に融解し、水資源は日に日に枯渇し、洪水や干ばつなどの水文気象現象が増加し、毎年、経済に大きな損害を与え、持続可能な開発を達成するための努力を妨げている。

その意味で、気候変動が水資源に与える直接的な影響は明らかであり、この問題は国際社会、特に気候変動枠組条約の指導者たちが注目すべき問題であることを、私は改めて強調したいと思う。

この機会に、2025年を「国際氷河保護年」として宣言し、「世界氷河の日」を特定の日に設定するというタジキスタンの提案を改めてご紹介したいと思う。

タジキスタンは、国際社会に対して、清潔な水の主要な供給源である氷河を保護するための実践的な対策に、共同で努力と資源を動員することができる「国際氷河基金」の設立を繰り返し求めてきた。

最近、世界気象機関と国連水資源機関が、いくつかのパートナー国からの強力な支援を受けて、気候変動、飲料水資源の制限、水質の悪化に対処するための統合的なアプローチを提供する新しいイニシアチブを開始したことは心強いことである。

タジキスタンは、国や地域レベルでの水資源の合理的かつ効率的な利用に特に重点を置き、統合的な水資源管理への完全な移行に向けた努力を続ける。

同時に、タジキスタンは、国際行動の10年「持続可能な開発のための水、2018-2028」の発起人であり、「アラル海を救うための国際基金」の議長国として、この国際的な枠組みやその他の重要な国際的な枠組みにおいて、気候変動が優先されることを確認している。

ご来場の皆様、

同時に、世界の廃棄物に占めるタジキスタンの割合が0.0003%と低いレベルであることから、地球温暖化防止に対するわが国の貢献はプラスであることを指摘したい。

しかし、パリ協定では、タジキスタンは温室効果ガスの排出量を1990年比で80〜90%増加させないことを自主的に約束している。

国際社会の支援があれば、この数字は元の数字の65〜75%まで減らすことができる。

排出量の削減は、主に大規模な再生可能エネルギー、特に水力発電と太陽エネルギーの継続的な利用によって達成される。

この2種類のエネルギーを統合的に利用することで、クリーンな再生可能エネルギーの生産量を増やすことができるだけでなく、国内の水資源の持続可能な利用にも貢献することができる。

温室効果ガスの排出量をゼロにするという国際社会の取り組みを踏まえ、私たちは2050年までにグリーンエネルギーの生産能力を2倍にすることを目指している。

なお、タジキスタンは現在、電力の98%を水力発電所で賄っており、グリーンエネルギーの生産・利用率では世界第6位となっている。

特に3,600メガワットのログン水力発電所をはじめとする新しい水力発電施設の建設により、このランキングでは2つ順位を上げることになる。

また、タジキスタンが森林再生と林業拡大プログラムを実施するために努力していることにも注目したいと思う。

パリ協定に基づき、タジキスタンは最近、国の温室効果ガス排出量の新しいモデルを作成し、国連気候変動枠組条約事務局に提出した。

最後に、資本や科学技術といった必要な資源がない状態で目標を達成するには、何年もかかる可能性があることを指摘しておきたいと思う。

そのため、多くの開発途上国にとって、この分野での国際社会からの支援は、これまで同様、喫緊の課題となっている。

ご静聴どうもありがとうございます。

ギャラリー

カレンダー

  • business-portal_thumb.jpg